プロで一流になると太鼓判を押せる3年生は、センバツには一人もいなかった
春のセンバツはマイッタよ。
これは……って選手がいない。まったくいないわけじゃないんだけれども、センバツを見た限りではプロでも一流になると太鼓判を押せる選手は残念ながら3年生にいなかった。
■柔らかく速く振れるか
「投手なら投球フォームと腕の振り。腕を柔らかく、なおかつ速く振れるかどうか。野手であれば足と肩。速く走るのはもちろん、地面を蹴るときに力強さがあるか。打者を抑えたとか、クリーンヒットを打ったってのはあくまでも結果で、そのあたりをじっくり見たつもりだが、プロでやれそうなレベルの選手は投手と野手合わせて5、6人いても、先発ローテに入ってやれそうとか、必ずレギュラーを取るだろうって選手は見当たらなかったな」
部長もアキレ顔でこう言ってたっけ。「大阪桐蔭の2年生の左ピッチャーはモノが違うと思ったけど」とも。そしてタメ息をつきながら続けた。
「いまの3年生は入学したときから新型コロナが猛威を振るってたからなぁ。伸び盛りの時期に練習量が限られるし、実戦も制限される。そんなことが影響してるのかどうか。気の毒っていや、気の毒だな」