U18日本代表で打球の飛距離がズバぬけていたのは高松商・浅野翔吾だった
甲子園に出た選手たちが中心だったU18日本代表が、米国のフロリダに出発する前の話だ。
野手の木製バットへの対応については、大学日本代表との壮行試合でチェックできた。「あとはパワーだな。木製バットでどれくらい飛ばすことができるか。それにはフリー打撃を見るのがベストなんだが……」と部長。
大学日本代表との壮行試合は、フリー打撃を見られなかった。その時間、スカウトは球場の中に入れなかったからだ。渡米前にプロ球団の二軍施設と、ある高校のグラウンドで調整することは分かったものの、場所も手狭だし、折からのコロナもあってスカウトは中に入れない。
「入れないんじゃ、仕方ないっスね、部長」
こういってゴルフの練習場に行こうと思っていたら、「中に入れなくても、グラウンドの外の道路で見るぶんには構わないんだろう」だって。
まったく、ウチの部長は人使いが荒いね。しょうがないから当日は渋々、高校のグラウンドに出掛けたよ。グラウンドはネットと垣根で覆われて中が見えないようになっているが、道路を一周すると、三塁側のある部分だけ隙間があることが分かった。