阪神お粗末野球でCS敗退、矢野ラスト采配に…貧打&ザル守備解消は岡田新監督でも至難のワザ
矢野野球を象徴するお粗末な終戦だった。
14日のCSファイナルステージ第3戦。3位阪神は1位ヤクルトに3連敗(アドバンテージ1勝)し、1勝もできずにCS敗退となった。
3-0で迎えた七回2死満塁、マルテの2点二塁悪送球で1点差に詰め寄られると、なおも2死満塁から村上に走者一掃の「投手内野安打&浜地の一塁悪送球」で3点を献上(村上は1打点)。この回、ミスだけで5失点して逆転を許し、ジ・エンドである。
今季限りで退任し、この日がラスト采配となった矢野燿大監督(53)。2019年に監督就任以降、4年連続でAクラス入りを果たしたものの、昨季は開幕から快進撃を繰り広げながら、最後の最後にヤクルトに逆転されて優勝を逃したように、ここぞの場面で勝ち切れなかった。今季のチーム防御率はリーグトップの2.67を誇るなど、セ界屈指の戦力を擁しながら得点力に乏しく、5年連続リーグワースト失策をマークした守備も一向に改善されなかった。
この日の二回、無死一、二塁の場面で佐藤輝にプロ初の犠打を指示。これが失敗に終わるなど、常に楽観的というか、思いつきの采配が目立った矢野監督よりも、卓越した野球観に定評があり、来季の監督就任が決定している05年優勝監督の岡田彰布氏(64)のほうがよっぽど期待できそうだが、その岡田氏とて、チームを再建し、ヤクルトとの差を埋めるのはひと筋縄ではいかないだろう。