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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

立教大が55年ぶりの箱根駅伝出場! 上野裕一郎監督の「大ぼら」に期待

公開日: 更新日:

 チームづくりのカギはリクルート。立大にもスポーツ推薦枠はあったが、教授会の理解がなく、一貫性のある選手集めができなかった。いまは国学院久我山、佐久長聖、仙台育英、豊川、須磨学園など有力校出身者が揃っている。上野監督の大ぼら効果に間違いない。

 箱根駅伝はアメリカ横断の予選会だったとまことしやかにいわれる。いろいろ調べたが、これは「盛った」話である。提唱者の金栗四三の日記にそんな記述はないし、早大OBの生田喜代治と渡米した明大OBの「デグリン」こと出口林次郎の回顧録にも出てこない。箱根の主催は報知新聞(当時)で渡米の支援は毎日新聞と、これもあり得ない話だ……しかし、箱根100年の主役は学生たち。作り話、笑い話、危ない話、大ぼら、何でもありだろう。勝った負けたや、世界だオリンピックだより破天荒な夢物語の方がよっぽどいい。池袋の上野監督の「大ぼら」に期待したい。

■関東の全国大会

 予選通過の10校の半数は前回も予選会からだった。一度シード権を逃すと、その年の練習は予選通過を目指す集団走に偏り、仮に通過しても本番で通用しない悪循環に陥る。そんな難しさのある予選会、来年は、再来年の100回記念大会に向けて全国に門戸が開かれるという。

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