FW町野サプライズ選出で森保監督が“大化け”期待 イタリアW杯得点王スキラッチのように
しかし年代別の代表招集歴は一度もなく、Jリーグ組で編成された7月の東アジアE-1選手権で3試合3得点と結果を残したとはいえ、対戦相手は若手主体の中国、発展途上の香港、韓国の二軍だった。9月のドイツ遠征・米国戦の後半から出場したが、国際舞台での経験不足が露呈してしまい、試合後に本人が「すべての面が足りなかった」と打ちひしがれるほどの低パフォーマンスに終わった。
■アッケラカンとした性格
もっとも気持ちの切り替えは早かった。
「1日のW杯メンバー発表で落選が決まった翌日には、スッキリとした表情で練習場に現れ、5日の柏戦ではペナルティーエリア外から見事なコントロールショットを決めて見せた。もともと天然系でアッケラカンとした性格。良くも悪くも思慮深いタイプじゃない分、短時間でスパッと前向きになれるのが強みでもある」(前出の関係者)
湘南はシーズン終盤までJ2降格危機に瀕していたが、残り5試合で4得点した町野の活躍もあって3勝1分け1敗で切り抜け、勝ち点10を積み上げ12位フィニッシュ。
J1残留の立役者である町野は、シーズン13得点で日本人最上位の得点王ランク単独2位。この勢いをW杯本大会に持ち込めば、世界的には無名選手でしかない23歳が、ドイツやスペイン相手にアッと驚くようなゴールを決めてくれるかも知れない──。