侍J4番・村上宗隆“唯一の穴”は…メジャースカウト注視の中、ダルからバックスクリーン弾
「その点、村上の打撃で注目しているのが、ハイファストボールへの対応です」とナ・リーグ球団のスカウトが続ける。
「昨年のムラカミのデータを見ると、三冠王を獲得しただけあって、ストライクゾーンのチャートでも特別に大きな穴はない。唯一、外角高めの球に対しての打率が2割台という数字が出ている。基本的に低めの球に強いローボールヒッターとの認識ですが、メジャーの投手は日本では良しとされない高めの速球の割合が高い。日本の投手よりスピード、威力のあるメジャー投手の高めの球に対してムラカミがどう対応するのか。これに対応できるようなら、メジャー球団の評価はいよいよ高くなるはずです」
プロ入り後、日本代表として出場した国際試合は、一昨年の東京五輪を含めて8試合。通算打率こそ.360と高いものの、本塁打は2本と長打は封じられ、8三振を喫している。
17年の第4回WBCで日本代表の投手コーチを務めた評論家の権藤博氏は、「WBCでは、投手はいかに高めの真っすぐを怖がらずに使うか、打者は外国勢の高めのスピードボールをいかに打ち返すか。これが、1つのポイントになる」と言っている。この日、ダルビッシュから放ったバックスクリーンへの一発は、真ん中高めの速球系の球だった。ダルビッシュはまだ調整段階とはいえ、自信にはなっただろう。