大谷翔平の新魔球「スイーパー」全米騒然も“依存”リスクに専門家が警鐘
“マメ癖”の大谷には諸刃の剣
元ドジャースのアシスタントトレーナーで現在は東京・港区でマッサージやトレーニング指導などを行う「ルートヴィガー」の深沢英之代表がこう言う。
「オープン戦やWBC、開幕戦での登板を見る限り、オフのトレーニングの成果がうかがえ、投球フォームのメカニックにも問題はありません。TJ手術から復帰した当初と比べても、体の軸が安定し、股関節の動きもスムーズで、投球の際にかかる負荷を極力、軽減しようとする意識や姿勢もうかがえます。現時点では故障の不安は感じられませんが、米国は球場の気象条件などによって変化球の精度が増すケースもある。打ち取るのに有効なため、スイーパーを多投しすぎれば当然、肘への負担は増えるだけに、試合後の入念なケアなど、早めの対処が必要になります」
スイーパーは特に人さし指と中指に力を入れるだけに、幼少期からマメができやすい大谷はより注意が必要になる。メジャー移籍後も、マメができて途中降板を余儀なくされるケースがあった。
「本人は指の皮をケアするなど、日頃からマメ防止には気を配っているはずですが、体質は簡単に変えられません。指に違和感がある時はマメがつぶれる前に降板するなど、重症化を防ぐしかないでしょう」(前出の深沢氏)
スイーパーは絶大な効果を発揮する分、リスクも大きいということだ。