5位に沈む巨人によぎる“2006年のトラウマ”…丸にもアクシデントで主力故障地獄の兆候
■「うまい選手より強い選手」が口グセだが…
「故障者に泣かされた代表的な年は原監督の2次政権1年目の06年です。春先は首位を走っていたのに、交流戦で高橋由、小久保、阿部ら主力が故障で次々といなくなると、歯止めが利かなくなって一時は最下位に転落。最終的に大惨敗(4位)となった。原監督はこの年を『こんなに弱いチームで野球をやったことがない』と振り返っていて、翌07年にケガをしないことで有名だった小笠原をFAで日本ハムから補強。『うまい選手より強い選手が欲しい』が口グセになるのです」
原監督は主力に故障者が出ると、「職場放棄」と言って“口撃”することが多い。これは、いまだにこの年のトラウマがあるからに他ならない。しかし、今季もその兆候が出始めている。
開幕前に菅野が古傷でもある右肘の違和感を訴え、いまだ実戦復帰を果たせていない。さらに開幕ローテーション入りした新助っ人のメンデスも右太もも筋損傷で抹消された。これで丸まで離脱となれば、大きな痛手である。
さるチーム関係者は「今のチームでは、戸郷と大勢の侍ジャパン組と打撃好調の中田がいなくなったらやばい」と言うが、戸郷と大勢、主砲の岡本和と捕手の大城は激闘だったWBC明けのうえ、開幕からフル回転を続けている。中田にしても、日本ハム時代は故障の多い選手だっただけに油断はできない。
現在6勝11敗で5位に沈む巨人。「泣きっ面に蜂」となる故障禍だけは避けなければならない。