Jリーグ「秋春制移行問題」また蒸し返され…結局は「春秋制のまま」が既定路線の深層
Jリーグが理事会(25日)で「春(開幕)・秋(閉幕)制から秋・春制への移行を検討。年内中に結論を出す」と発表。大きな波紋を呼んでいる。
この「秋・春制移行問題」は、2008年からの懸案事項である。JFA(日本サッカー協会)の犬飼基昭会長(当時)が「10年からの移行の可能性あり」と表明。積雪地域のJクラブを中心に「冬季の試合実施不可」「練習場確保も困難」「集客低下懸念」「試合終了後の交通手段の確保困難」といった強烈な反対が相次ぎ、犬飼発言はウヤムヤとなった。
16年に田嶋幸三JFA副会長(当時)が、会長に就任すると「22年から秋・春制に移行案」を提案。しかし17年12月のJリーグ理事会で否決された。6年ぶりに検討課題として浮上したのは、AFC(アジアサッカー連盟)主催のACL(アジア・チャンピオンズリーグ)の日程変更が絡んでいるともっぱらである。
2月、アジア最強クラブを決めるACLが23/24年シーズンから秋・春制に変更されることになった。田嶋JFA会長を筆頭に推進派の言い分としては、欧州各国リーグの日程に足並みを揃えることで「日本人選手の欧州移籍や外国人選手のJ移籍の円滑化」「ACLへの参戦がスムーズになる」「夏の猛暑時期の試合回避で選手のパフォーマンス低下を防げる」などが挙げられる。