坂本勇人の故障は巨人にはむしろ吉…待ったなし「遊撃」後継育成で門脇にチャンス再到来
巨人がリーグ戦再開初戦でいきなりアクシデントに見舞われた。
23日の広島戦。初回に先頭打者の坂本勇人(34)が二塁へ内野安打を放った際、一塁に全力疾走をして右太ももの裏を負傷した。坂本は阿部ヘッド兼バッテリーコーチとトレーナーに付き添われ、足を引きずりながらベンチに退き、代走には門脇誠(22)が送られた。
巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言う。
「肉離れなら離脱することになるでしょう。一塁ベンチ前で原監督が怒っていたのは無理もありません。交流戦で貯金4。追い上げ態勢で迎えた初戦なのに、チームリーダーの坂本があれでは、勢いがそがれます。坂本自身の調子も上がってきていたが、やっぱりなと思いました。良くなってきたら故障で離脱。昨年あたりからその繰り返し。これが肉体の衰えですが、悪いことばかりじゃありません」
高橋氏がこう続ける。
「これで原監督も踏ん切りがつくでしょう。坂本の後継者育成を本気で進めざるを得なくなった。門脇は三塁の高い守備力が評価されていたが、打力が弱く、最近は岡本が定位置の三塁へ戻り、門脇はベンチ要員となっていた。二軍落ち目前かなと見ていたが、もう一度、本職の遊撃でチャンスがもらえる。思えば、19歳だった坂本が正遊撃手に君臨していた二岡からレギュラーを奪ったきっかけも、二岡の故障離脱と女性スキャンダルでした」
原監督は試合後、「(坂本は)あまりいい状態ではないでしょう」と話したが、若手が遊撃を守る機会を得たのは、巨人にとって悪い話ではないというのだ。