あるか侍J「原監督再登板」 “ポスト栗山”探し難航、イチローや松井も候補から消えて急浮上
「ポスト栗山」の人選が難航しているという。
今年のWBCで2009年大会以来の世界一を達成した侍ジャパンは、栗山英樹監督(62)が5月31日の任期満了に伴って退任。NPBの井原事務局長を委員長とし、12球団のフロントなどがメンバーの「侍ジャパン強化委員会」が中心となって後任人事を進めている。
井原事務局長は監督の決定時期について、「特別のメドはないが、11月に大会(『第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ』)がある。そこから逆算すると、8月末ぐらいには体制をつくらないといけないのかなと思っている。多少ずれ込んでもいいし、早くなってもいい」と話した上で、選考のポイントについては「いくつも要件がある。複数備えている方、ひとつだけ備えている方というのをそれぞれ比較判断し、どなたにお願いするかを決める」と説明。過去の小久保裕紀、稲葉篤紀監督と同様、常設化を検討しているとみられる。11月には12球団から選抜されたメンバーが集う「第2回アジアプロ野球チャンピオンシップ」を初陣とし、次回26年大会までの約2年半を任せたい意向があるという。
■現役監督を推す声も、ハードルは高い
メディアではすでに、ソフトバンク監督時代に5度の日本一を達成した工藤公康氏、90年代ヤクルト黄金時代の名捕手・古田敦也氏に加え、06年、09年大会で世界一連覇に貢献したイチロー氏(マリナーズ球団会長付インストラクター)、巨人、ヤンキースで4番を打ち、日米通算507本塁打をマークした松井秀喜氏(ヤンキースGM特別アドバイザー)らの名前が挙がっている。
さらに「退任してから間が空いておらず、現場感を持っている」という要件を満たすため、昨季までリーグ連覇を達成したオリックスの中嶋聡監督(54)、ヤクルトの高津臣吾監督(54)を推す声もあったが、さる放送関係者がこう言う。
「米国に拠点を置くイチローさん、松井さんは指導者経験がない上に、監督を常設化するならスケジュール的にも難しい。現役監督にしても、代表の監督は侍ジャパンの『広告塔』でもあるため、特定の『色』がついている分、ハードルが高いといいます。OBにしても、例えば工藤さんは巨人の次期監督候補に入っているともいわれていますから、簡単には答えを出せないでしょう」