駆け込みトレード最後の1人はオマケ扱い? 大化けしたメジャーの「後日指名選手」たち
毎年7月末のトレード期限になると、プレーオフ進出をもくろむ上位球団が、下位球団から緊急で大物を獲得するトレードが頻発する。下位球団はその見返りにマイナー選手を2~4人受け取ることになるが、7月末トレードは即断即決が基本のドタバタ。じっくり交換要員を話し合う余裕がないので、交換要員の最後の1人は後日指名することにしてトレードを成立させるのだ。
こんな強引なやり方がまかり通るのは、最後の1人はオマケのようなもの。評価の高いピカピカのホープが動くことはないので、後回しでもいいという考え方なのだ。
この「後日指名選手」は半年のうちに決めないといけないルールになっているので、シーズン終了後に、大物選手を受け取った上位球団は、下位球団に放出可能なマイナー選手を5~10人リストアップして送り、下位球団がその中から1人選んでトレードが完了する。
付け足しで出す選手なので、通常、放出可能リストにあるのは、マイナーで塩漬けになっている元有望株やメジャー昇格の適齢期が過ぎた者たちである。しかし、まれにこうした石コロの中にダイヤの原石が紛れ込んでいて、それが大選手に化けることがある。