駆け込みトレード最後の1人はオマケ扱い? 大化けしたメジャーの「後日指名選手」たち
今年、11年3億ドル(約420億円)の契約でフィリーズに入団したトレイ・ターナーは、今では押しも押されもせぬスター遊撃手だが、パドレスでプロ入りして2カ月しかたっていないときにGMが交代したためトレード要員にされ、「後日指名選手」としてナショナルズに移籍する屈辱を味わった。
しかし、育成力が低いパドレスから高いナショナルズに移ったことでターナーは瞬く間に才能を開花させ、走攻守揃ったリードオフマンに成長。2019年にナショナルズがワールドシリーズ制覇を成し遂げたときは、その牽引者になった。
オールスターに5度選出された実績があるアストロズのマイケル・ブラントリーも、08年7月にC・C・サバシアがインディアンスからブルワーズに移籍した際、交換要員の3人目の「後日指名選手」としてイ軍に移籍。それをきっかけに打撃開眼し、中心打者になった。
それ以外では、レッドソックスの主砲として君臨したデービッド・オルティス、同じレッドソックスのリードオフマンとして人気があったココ・クリスプ、12年にナショナルズで21勝をマークし最多勝投手になったジオ・ゴンザレスも「後日指名選手」としておまけのような形で移籍した経験があり、それを発奮材料にして出世の糸口をつかんだ。