110m障害・泉谷駿介の恩師「あの走りで5位ならよくやった」順大陸上部顧問の世界陸上観戦記

公開日: 更新日:

 実は、「決勝進出-5位入賞」というのは2年前の東京五輪の目標だった。当時は6月の日本選手権で13秒06という、同年世界3位の時計で日本新記録を出していた。

「決勝に進み、5番(以内)が目標」と書いて本人に渡した。当時も決勝に進むだけの力はあったが、大きなレースを経験していなかったので平常心で臨めなかった。今回は海外の大きなレースに出場していた経験が生きた。日本陸連の山崎一彦強化委員長をはじめ関係者のおかげです。

 今回の失敗は次に生かせばいい。幸い、来年はパリ五輪がある。2年や3年先ではなく、1年後に今回の経験を生かせるのはいいこと。当然、3番以内が目標になる。

 それにしても、12秒96のタイムで3連覇したG・ホロウェー(25=米国)は終始リラックスしていた。5台目以降は完全に自分のレースだった。持てる力を出し切っての3連覇は立派。パリ五輪でも強敵だ。

(構成=日刊ゲンダイ編集部)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…