大谷翔平の同僚もメディアも“移籍前提”だが…それでも「エンゼルス残留」が消えない根拠
「彼と同じチームメートだったことは、僕の中で大きな財産だ」
エンゼルスの若手選手たちは、口々にこう言っている。「彼」とは大谷のことだ。
■自制が過去形の意味
その大谷は日本時間1日、右肘を手術して以来初めて、本拠地のエンゼルスタジアムに来て、今季のチームMVPを受賞。試合前にはどうやら同僚とも話をしたらしい。若手たちのコメントで「同じチームメートだった」と時制が過去形だったのは、「選手の大半が、大谷は今オフ、他球団に移籍すると思っているから」(特派員のひとり)だという。
米メディアの大半も大谷はFAで他球団に移籍するのが前提というスタンス。その上で移籍先はドジャース、メッツ、ヤンキースが有力などと報じている。
大谷が入団して以降の6年間、エンゼルスはすべて負け越し。プレーオフに駒を進めた経験は一度もない。一昨年の本拠地最終戦後には、「ファンも球団の雰囲気も好きだけど、それ以上に勝ちたい気持ちが強い。ヒリヒリする9月を過ごしたい」と思いの丈をぶつけたものの、チームは変わらなかった。それだけにFAになる今オフは、勝てるチームに移籍するだろうとメディアはもちろん、身内であるはずの選手まで、そう思っているということだ。