阪神38年ぶり2度目の日本一へ王手! 森下翔太の劇的逆転打を生んだ“岡田のカミナリ”一発
な、だから言うたやろ──指揮官の得意満面な笑みが目に浮かぶ。
阪神が連夜の劇的勝利を飾った2日の日本シリーズ第5戦。0-2で迎えた八回裏に起死回生の逆転適時三塁打を放った3番の森下翔太(23)について、岡田彰布監督(65)はサヨナラ勝ちした前日の試合後、こんなことを言っていたのだ。
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「森下はちょっと怒らないといけない。怒るとちょっと発奮しますね」
シリーズ2戦目まで9打数1安打の3三振。走者を置いた場面で工夫なく凡退する3番打者に、「結局、ずーっと森下がキーになってるからな。(エンドランなのに)なんでゴロを打たんのやろな、あれ。打ちたい打ちたいって、もうそれしかないもん、見てたら」と激怒。「バッターはヒットを打つだけとちゃうからな」とカミナリを落とした直後の4戦目に先制適時打を放つと、この日の決勝打である。
「シーズン中にも同じようなことがありました。4度目の3連敗を喫した勝負どころの8月末。当たりが止まった森下を『(直前に個人の)応援歌ができてからアカンなぁ』と報道陣を通じてやり玉に挙げた。実は、森下本人にも直接、同じように皮肉を言ったと聞く。並のルーキーなら落ち込むところですが、直後の8試合で28打数10安打の打率.357、6打点、4本塁打とウソのように復調。森下の性格まで考えて、だからあえてきつく当たっているのだと思います」(阪神OB)