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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

レイズ看板選手「未成年への性的虐待容疑」で逮捕も…ドミニカは殺人も銃撃も「無罪放免」の実態

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 その一方で、米国のメディアは、悪質な事件だと断じて本裁判になる可能性が高いと予想しているが、筆者はそのような見方に懐疑的だ。

 なぜなら、ドミニカではこれまでメジャーリーガーが絡んだ重大犯罪が何度も起きているが、まともな裁判が行われて、相応の刑罰を受けたケースがほとんどないからだ。

■殺人その1

 10年の大晦日に、当時オリオールズに在籍していた投手アルフレード・シモーンが、拳銃を天井に向けてバンバンやりながら新年を祝っていた際、手元が狂って近くにいたいとこと友人を撃ってしまい、いとこが死亡。友人は重傷を負った。

 この時はシモーン側の人間が、亡くなったいとこの母親にカネを渡して刑事告発を思いとどまるよう圧力をかけていたことが分かっていながら「撃ったのは同じフロアにいた別の人間」という結論が出て、シモーンはシーズン開幕直前、米国に戻ることができた。

■銃撃無罪

 06年10月には当時ホワイトソックスの遊撃手だったホアン・ウリーベがドミニカに帰国中、寄港中のイタリア海軍の兵士を案内していた農民と口論になり、ピストルで農民のヒジを撃ち重傷を負わせた。しかし、警察の取り調べを2時間受けただけで何の罪にも問われなかった。

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