打者では「高め速球を克服」、投手では「魔球を習得」…際限なく進化し続けられるワケ
「こうやってやれば打てるんだなという感覚みたいなものをつかむ作業は、野球を始めてから2、3年くらいの間が一番多いと思う」
「うまくなればなるほど、そういう感覚に出会えるチャンスは少なくなってくるんですけど、いまでも年に何回かあるんじゃないかなと思う」
内角は右方向、外角は左方向に打つこと、打つときに体が開かないようにすること。この2つを小学生でマスターしたのも「感覚」をつかんだからこそ。感覚をつかむチャンスは野球がうまくなるにしたがって減っていくのに、それでも高めの球への対応も含めて「年に何回かある」のは大谷が自分なりに考え、それだけ多くのことを試している証しではある。
投手として昨年、スイーパーという新たな武器を手に入れ、強打者を牛耳ったのもその一環だろう。大谷はNHKのインタビューでこうも話している。
「浮力をもうちょっとこのくらい上げてとか、その代わり横幅がちょっと狭くなったりとか、浮力を落とすから横幅をもっと広くしようとか」