そんな出会いの積み重ねが栗山のような逸材を引き合わせた。
「中学野球で指導者や保護者と親しくなると、あの子がいい、この子がいいと情報が入ってくる。中学の時から見ていたら、成長度合いもわかります。栗山は中学時代から練習熱心で、育英時代も休み返上でグラウンドに行ったり。ものすごく練習する子だった。それが今に生きてるんでしょう」
10年、20年分の情報の積み重ねがあるから、ドラフト直前のスカウト会議で「絶対に活躍する」と本気でプッシュできる。これを「昔のやり方」と一概に否定できまい。数字やデータだけではわからない足で稼いだ情報が鈴木の武器だった。