横綱照ノ富士が名古屋場所出場めぐり疑心暗鬼? 12日午前がリミットもいまだ表明なし
14日初日の名古屋場所への出場をいまだ明言していない横綱照ノ富士(32)。故障や不調に悩む横綱がギリギリまで結論を出せないのはよくあることだが、それでも場所2日前の取組編成会議までに答えを出すのが筋。今回の場合、12日の午前中がそのリミットだ。
横綱の逡巡はいまや場所前の「恒例行事」だ。ファンは本場所で横綱の姿を見たいだろうし、相撲協会だって看板力士不在は避けたい。平幕力士にとっても、今の粘りのない照ノ富士ならば金星のチャンス。誰もが「出るか出ないか、早く結論を出してくれ」と祈る中、誰よりも心中複雑なのが照ノ富士本人ではないか。
1月場所は4場所ぶりの復活Vを果たしたものの、以降は2場所連続休場中。攻めに回った時はまだしも、足腰の負傷もあり、守りに回るとあっけなく土俵を割ることが多い。
にも関わらず、出稽古では好調だ。5日は初日の対戦が濃厚な西小結・平戸海と11番取り、9勝2敗。平戸海は「圧力、雰囲気が凄い」と目を丸くしていたが、鵜呑みにしていいのか。
「大相撲は番付社会。稽古で横綱や大関に恥をかかせてはならず、彼らがケガを抱えていた場合は適度に手を抜くこともある。本場所直前の稽古で横綱がボロボロに負けたとあれば、マスコミに『横綱、本場所に暗雲』などと書かれてしまう。照ノ富士にすれば、実力で平戸海を圧倒したのか、それとも気を遣われたのか、疑心暗鬼に陥っているのではないか」(角界OB)