パリの大気汚染は基準値の4倍…アスリート悲鳴「喘息の発作が出そうに」
■フランスの死因の3位
ところで、セーヌ川っていえば、大会前のコラムでその汚さの話をしたけど、実は汚れているのは川だけじゃなかった!
パリ周辺の大気汚染を調査しているNGO団体「レスピレ」によると、オリンピック会場の95%から、世界保健機関(WHO)の定める基準値の3倍から4倍のCO2やその他の汚染物質が検出されたっていうんだ。中でもポルト・ダスニエールにある競技場はパリの環状線から10メートルも離れていなくて、「汚染のホットスポット」なんて言われてる。ここにトレーニングに来たベルギーの柔道選手、アデル・フェルミニャンは「ずっと塵みたいなものが舞っていて、ノドは痛くなるし、喘息の発作が出そうになった」と嘆いている。レスピレの理事も言う。
「オリンピック選手のように、プロレベルのスポーツをする場合、通常の4倍から10倍の汚染物質を吸い込むんです」
ちなみに大気汚染は、フランスにおける死因の第3位って話だ。汚染度が高かった場所がもう一つある。それがサンドニにある選手村だ。