大逆転で王座奪還した体操男子団体エース橋本大輝に「王者の血脈」…大一番では抜群の安定感
【パリ五輪】体操男子団体総合
体操ニッポンが王座奪還である。
男子団体総合決勝が日本時間30日未明に行われ、日本(橋本、萱、谷川、杉野、岡)は6種目合計259.594点で、2位の中国を0.532点差で抑えて2016年リオデジャネイロ大会以来、2大会ぶりの金メダルを手にした。
ライバルの中国と同組で試技を行った日本。1種目目の床で合計43.266点をマークし、中国に0.734点リードする上々のスタートを切った。
続くあん馬は萱、杉野が14点台でまとめたが、3人目の東京五輪個人総合金メダルのエース橋本大輝(22)がまさかの落下(減点1)で、逆に0.5点のリードを許した。
その後は思うように得点を伸ばせず、4種目目の跳馬を終えたところで、中国、ウクライナ、米国に次いで4位に後退。続く平均台で中国に次ぐ2位に順位を上げたものの、3.267点の大差で最後の鉄棒を迎えた。
日本は杉野、岡、橋本とスペシャリストを起用。杉野、岡は揃って14点台をマークして期待に応えた。これがプレッシャーになったのか、高難度の離れ業を実施した中国の2人目の選手が2度の落下。逆転した日本は今大会、精彩を欠く最終演技者の橋本が別人のような安定した演技で14.566点をマークして点差を広げた。20歳の岡、25歳の杉野ら五輪初出場の新鋭の活躍もあったが、最後はエースの安定感が光った。