柔道男子100キロ級連覇ならず涙…ウルフアロンが失意に暮れて、引退を考えた東京の夜
【パリ五輪】柔道男子100キロ級
あの井上康生も果たせなかった柔道男子100キロ級連覇に挑んだ東京大会金メダリストのウルフアロン(28)が、敗者復活戦で一本負けを喫し、メダルを逃した。
「一度はやめようとした柔道ではあったんですけど…」
試合直後、思わず涙をこぼしたウルフは昨年12月、失意に暮れた。
グランドスラム・東京。パリ五輪代表最終選考の場として臨んだ大一番は、敗者復活戦で涙を呑んだ。
準々決勝は過去に敗れた相手にリベンジを挑んだ。研究に研究を重ね、思い描いた通りの試合運びをしながら、技ありの取り消しもあって延長の末に畳に沈んだ。続く敗者復活戦にも敗れ、パリ大会出場が絶望的になった。
「もういいよ…」
試合後、控室でいつになく落ち込むウルフの姿に、「チームウルフ」のスタッフは、心の糸が切れかけていると察知した。
このまま柔道を辞めてしまうーー。
複数のスタッフと友人でウルフを食事に誘い、とことん励ました。