柔道100kg級金 ウルフ・アロンの矜持「メディア露出は第一線で活躍しているときこそ意味がある」
昨夏の東京五輪、柔道100キロ級で金メダルを獲得。五輪直後は年内を休養に充て、積極的にテレビのバラエティー番組やCMに出演した。自分が露出することで、柔道をより多くの人に知ってもらいたいとの思いがあったからだ。「柔道は大丈夫なのか」「芸能人になったのか」などの批判に対して、本人はどう思っているのか。
──五輪後は見ない日がないくらい積極的にメディアに出演。ほぼ休みなしですか?
「休んだのは、10月中旬に福井へ旅行したくらいです。ボクシングやプロレスのゲスト解説をやったり、ボートレースの中継もやったり。いったい自分は何者なのか、と自問自答を重ねましたよ(笑)」
──柔道の普及も考えた活動である一方で、これに対して批判的な声もあるようですね。
「僕の影響で柔道を始めた、という話を聞くとうれしいし、応援してくれる人の方が多いですね。どうしても批判的な意見が目立ってしまっているだけで。肯定する人ってあえて肯定しないし、批判的な人が批判をしている。僕がこういう活動をすることでプラスになることの方が100%多いと思っています」
■「大きなお世話」
──共同通信のインタビューでは「(テレビ出演や柔道教室が多かったことについて)柔道界では好意的に捉えられない声もある」との問いに、「大きなお世話だ。だからこそ試合で勝って、まだ第一線で闘っていける力を証明する」と答えた。
「自分の人生は自分のもの。他の人に何を言われようとやることは変わらないし、自分のやるべきことや信念を曲げることはないかなと思います」