モロッコサッカー躍進の秘密…22年W杯に続きパリ五輪4強、準決勝敗退も初メダルに王手
「現国王のムハンマド6世が2010年、国内に『ムハンマド六世 フットボールアカデミー』を創設しました。充実したトレーニング施設を建設し、若手の育成に乗り出したことが奏功し、モロッコに生まれ育ったサッカー選手のレベルアップが図られています。かつての宗主国フランス、スペインなど欧州で生まれ育った選手と王室肝入りのアカデミーで育成された選手が、うまく融合していることが強いモロッコを作り上げています」
1996年から1998年、2000年にモロッコで自国代表、海外から招待された3カ国の代表によるトーナメント大会「ハッサン国王杯」が開催され、2000年大会には2年後の2002年日韓W杯の開催国である日本が招待された。
「アフリカ初のW杯開催国を目指し、そのアピールのために国際大会を開いていたモロッコですが、1994年大会から5回、立候補しながら敗れている。2010年には、南アフリカにアフリカ初の開催国の名誉を奪われてしまった。モロッコは2030年W杯をスペイン、ポルトガルとの共同開催という形で立候補し、昨年10月にFIFAが3カ国の共催を承認しました。モロッコは<実力のともなったアフリカのW杯開催国>となります」(前出の中山氏)
北アフリカの雄モロッコから目が離せない。