日本の「お家芸」はなぜ大惨敗だった?競泳&バドミントンは復権どころかさらなる凋落危機
■バドミントンは強化費を大幅カット
統括団体による不手際といえば、バドミントンはより深刻だ。22年3月に発覚した日本バドミントン協会職員による680万円の横領に端を発してスポンサーや助成金などの収入が激減し、22年度(約3億7000万円)、23年度(約3億円)と2季連続で赤字を計上した。債務超過に陥った協会は強化費を前年度の約8億円から約3億円に削減した。
当然、代表強化に支障が生じ、五輪に向けたナショナルトレーニングセンター(NTC=東京・北区)での強化合宿は度重なる中止に追い込まれ、7月の直前合宿も当初の予定から1週間短縮した。直前での強化がままならなかった朴柱奉は「厳しい戦いになる」と本番での惨敗を示唆していたほどだった。
協会はパリ五輪後、NTCでの代表合宿に加え、国際大会への派遣を縮小する方針を明かしており、28年ロサンゼルス大会に向けた強化どころか、さらなる低迷を招くのは必至と見られている。
お家芸種目の復権は、統括団体の建て直し、組織改革から着手する必要がありそうだ。