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小倉清一郎元横浜高校野球部部長

1944年(昭19)6月16日、神奈川県横浜市生まれの71歳。横浜―東農大を経て三菱自動車川崎―河合楽器で捕手として活躍。現役引退後、東海大一(現東海大翔洋)―横浜―横浜商―横浜で監督、部長を歴任。松坂、成瀬、涌井、筒香ら多くのプロ野球選手を育てた。98年の春夏連覇を含め、3度の甲子園優勝。渡辺前監督を支える名伯楽として主に技術面を指導した。対戦校の投手陣や打線の戦術分析に定評があり、名参謀と呼ばれた。14年夏限りで横浜のコーチを退任。現在は山梨学院や熊本・城北など、全国の各校で臨時コーチを務める。

朝夕2部制の甲子園は「初日の第三試合」が最もキツイ…朝5時起床で開会式、試合後の退場は22時過ぎになる

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 夏の甲子園は京都国際の優勝で幕を閉じた。

 今大会は酷暑対策のため、初日から3日目まで「朝夕2部制」が初めて導入された。ナイターゲームを戦った選手からは「涼しくてやりやすかった」という意見が多かったようだ。

 4日目からは通常通りの4試合制に戻ったが、私の経験上、午後の2時半くらいから銀傘による日陰がグラウンドにでき始める。温度は高くても、直射日光が当たらない場所は、体感ではだいぶ涼しいのは確かだ。

 日本高野連の新しい取り組みは評価できる。ただ、初日のナイターの第3試合を戦ったチームは大変だっただろう。午前8時30分から始まった開会式には、その第3試合に臨む智弁学園と岐阜城北の選手も参加した。午前5時に起床し、昼寝を挟んで夕方のゲームを迎えた選手は「調整が難しかった。ホテルに帰ると気持ちを入れようとしても入れにくい。とにかく体が疲れた」とコメントしていた。

 第3試合は定刻通りの午後6時30分に始まり、終了したのは午後9時30分を回っていた。取材を終えた選手たちは、午後10時過ぎに甲子園を後にしたそうだ。開会式に参加するため、選手たちは朝の5時には起床する。全てが終了するまで17時間だから長い一日である。2日目以降の2部制は起きる時間を遅らせればいいが、開会式が行われる初日は、第3試合を戦うチームの負担が大きい。

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