巨人に“土の敵地”恐怖症 達川光男氏も「苦手は確か」と指摘…残り甲子園2試合、マツダ6試合
鉄壁の守備陣も、ここにくると話は別だ。
昨1日の阪神戦。巨人の遊撃・門脇がいきなりやった。初回1死一塁の場面で森下の遊ゴロをファンブル。1死一、二塁とピンチを広げ、続く大山の右前打で先制された。
この日、門脇は2エラーで巨人のチーム失策数は44。それでもセ・リーグ最少なのだが、甲子園では今季11試合目で8個のエラーを重ねている。
「巨人が土のグラウンドを苦手にしているのは確かでしょう」
と、元広島監督の達川光男氏がこう続ける。
「巨人は今季、甲子園での阪神戦で3勝7敗。マツダスタジアムでの広島戦にも1勝4敗と負け越している。広島、巨人、阪神の3強の争いは勝負の9月に入り、ここからは1つのミスが命取りになる。人工芝を本拠地にする巨人は土の甲子園、マツダでは守備にいつも以上の神経を使うことになるし、苦手意識もあるでしょう。2つの球場に共通するのは、土のグラウンドという以外にも、熱狂的なファンの応援の後押しというのもある。甲子園は有名ですが、今のマツダの広島ファンの応援、熱気もすごいですから。特に試合終盤は2死から走者がひとり出ただけでも球場が揺れるほど。私も現役時代の甲子園で7-0から阪神に試合をひっくり返された経験がありますが、雰囲気に気おされて投手は制球を乱すわ、球審の際どいコースの判定にも影響した。巨人はそんな甲子園で2試合、マツダで6試合を残している。ここをどう乗り切るか。巨人の4年ぶりの優勝奪回のカギになるとみています」