《柳田悠岐 #1》広島弁封印で「もう会見は勘弁してください」と泣きが入った若手時代
今やソフトバンクの顔とも言えるのが、柳田悠岐(35)です。
2020年と昨季は最多安打のタイトルを獲得し、ホームランも17年以降は19年を除いて毎年20本以上。パワーとスピードを兼ね備えたホークスきってのスター選手です。その柳田、天然キャラというのはファンにもよく知られています。あれは一軍のレギュラーを掴んで間もない14年5月だったと思います。この月に月間MVPを初めて獲得。記者会見をする前、僕はこう言いました。
「ギータ(柳田の愛称)、なるべく標準語でな? 広島弁もいいんだけど、これは全国に放送されるから」
柳田は広島県出身で、当時は広島弁丸出し。それが悪いわけではありませんが、全国に放送される記者会見では、標準語で話した方がいいこともある。
すると柳田は会見中、何かしゃべるたびに、会場にいた僕の方を見て、口パクで「大丈夫? これで大丈夫?」と合図を送ってきた(笑)。僕も同じく口パクで「OK、OK」と返す。そんな可愛らしい一面もあったんです。