プロは「ゴルフがうまい」だけではいけない。ファンは“人間性”にも厳しい目を向ける時代
女子プロ協会は毎年12月、入会1、2年目の会員を対象に3日間「新人セミナー」を行っています。名刺の渡し方や挨拶など、社会人としてのマナーだけでなく、アンチドーピングや税金の講義まである。
男子(日本プロゴルフ協会)も新人プロに対し、5日間の入会セミナーで、接客マナーや身だしなみなどを指導しています。
私が監督を務める専修大学ゴルフ部はこの時期に「幹部交代」があります。4年生が3月に卒業するため新役員が決まるわけですが、その際4年生から1年生まで1人ずつスピーチをしてもらいます。
「4年間はあっという間で短い。目標を設定し、そのための準備を怠らず、しっかり練習して欲しい」
ある4年生の言葉です。1年生は入部してまだ半年ぐらいですから、うまく話せない者もいます。そんな部員にはこちらから質問して自分の考えを語らせます。毎年のことですが、女子部員は総じて声が小さいですね。
私が学生の頃(1970年代)は上下関係が厳しく、トレーニングでも理不尽な“しごき”がありました。部員全員がスピーチする機会などもちろんありません。今は専大も「悪しき体育会系」の慣例は一掃されましたが、挨拶や目上の人に対する話し方、時間厳守など、社会人としての常識は身につけて欲しい。部活動の中で、そこは重視しています。