連覇が2度消えた 国内女子ツアー開幕戦の苦い思い出…僕のミスがなければと大いに悔やんだ
当時は選手と一緒に移動していた頃ですから、沖縄入りも、試合後に名古屋に戻る飛行機も藤野さんと一緒。試合後も落胆せずに明るかったのは救いでしたね。
2度目は2014年の森田理香子ちゃん。前年の優勝は僕がキャディーで、同年は賞金女王に輝きました。通算5アンダー首位タイで最終日を迎え、前半にスコアを伸ばして迎えた11番パー5。十分に2オンできる距離で僕はスプーン(3W)を渡しました。その第2打は左からの強い風に乗り、右サイドのOBへ。これは僕の完全なジャッジミスです。おそらく理香子ちゃんは「スプーンでは少し大きいかもしれない」と思って振り切れず、プッシュアウトしたんじゃないかな。そんなことは一言もいわず「自分のミスショットです」と言ってましたが……。実際、打ち直しの4打目はクリーク(5W)でグリーンをキャッチしましたから。
最終18番パー5はトップに2打ビハインド。プレーオフにはイーグルがマストです。右からの逆風でピンまで240ヤードのセミラフ。ここで理香子ちゃんは「直ドラ」でグリーン手前に運びました。そこからチップインのイーグルを狙うも、ミスしてグリーンオーバー。連覇はなりませんでした。