ドジャースは大谷の「中途半端な二刀流」を危惧…今季も打者に軸足なら、他の野手へのしわ寄せ必至
投手復帰を先送りしている大谷翔平(30=ドジャース)が、18日、東京ドームの開幕戦(対カブス)に臨む。
今回の東京遠征ではブルペン投球どころか、キャンプ地のアリゾナで行っていた強めのキャッチボールすら行っていないという。
だとすれば、一時は150キロの速球を投げるまで出来上がっていた肩を完全に休ませたことになる。
本人は「このシリーズに向けて打者を優先して仕上げる期間があった」と話しているものの、「米メディアの中には大谷が今季、最後まで打者に専念するのではないかという見方もあるほどです」と、米紙コラムニストのビリー・デービス氏がこう続ける。
「打者に専念すればMVP級の活躍をするのは昨年、証明された。ワールドシリーズ制覇に大きく貢献したように、打って走って、とてつもない戦力になるわけで、首脳陣も打者一本で起用したいのが本音でしょう。先発投手の駒はそろっているうえに、大谷は右肘と左肩の手術明けです。投手を兼ねることで投打とも中途半端なパフォーマンスになることを危惧しているのですよ。ただし、2年前のオフ、FAでドジャースが獲得した際、大谷には投打の二刀流にチャレンジさせることを約束しているはずですからね。短期決戦のプレーオフまでには、投手として完全な状態にして起用するでしょうが……」
大谷が今季、打者に軸足を置くことになれば、DH問題が再燃する。大谷がDH専任になることによって、投手に復帰するまでの間、他の選手が本来は休養目的でもあるDHのポジションを使えなくなるからだ。
打者として、ひとり突出した成績で3度目のMVPを獲得した大谷とは対照的に、ドジャースの主力野手の多くは昨季、軒並み、打撃成績を落とした。
子供の治療に付き添って147試合の出場にとどまった一塁手のフリーマン(35)は打率.282。2020年から前年まで4年続いた3割超えはならなかった。三塁手のマンシー(34)は23年135試合、22年は136試合に出場したものの、昨年は右脇腹を痛めたこともあって73試合の出場にとどまった。捕手のスミス(29)は打率.248。デビューから5年続いた打率2割5分以上が途切れた。