<第5回>社会人の野球部壮行会で父と母は知り合った

公開日: 更新日:

 大谷の父・徹(52)が岩手県立黒沢尻工業高校で甲子園を目指しているころ、学年で1つ下の母・加代子(51)はインターハイの常連・神奈川県立横浜立野高校でバドミントンに打ち込んでいた。

 立野高校へは越境入学。横浜市旭区の自宅から電車とバスを乗り継いで1時間ほどかかったものの、毎朝5時台の始発に乗り、授業の前に1時間ほど朝練。放課後も夜7、8時まで練習して、帰宅は9時ごろになった。土日祝日も休みはなかった。

「練習は厳しかったです。それでもインターハイでは1回か2回勝っても、なかなか上には行けませんでした」と加代子は振り返る。

 卒業後もできればバドミントンは続けたかった。立野高校に近い三菱重工横浜にはクラブチームがあり、立野高校バドミントン部の顧問もよく知っていた。同じバドミントン部の生徒と一緒に入社試験を受け、三菱重工横浜に就職した。

 バドミントンに力を入れている企業は、全国を見渡しても限られる。三菱重工横浜も野球ほど力を入れていたわけではなく、練習は平日の2日間と土日。平日は夕方、就業時間後に行っていた。成績は社会人大会の県予選でベスト4に入るくらい。全国大会に出られるかどうかというチームだった。加代子は勤労部に勤務し、「フツーのOLとほとんど変わらない生活」を送っていた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭