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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

ルーキー清原和博の衝撃と阪神佐藤輝明のスター性

公開日: 更新日:

 今年のオールスターで個人的にもっとも注目していたのは、やっぱり阪神の怪物ルーキー・佐藤輝明だった。前半戦の大活躍は言わずもがな、オールスターのファン投票でもセ・リーグ最多得票で初選出。この7月は少し調子を落とし気味だったが、それでも怪物・佐藤の初オールスターには胸が躍るというものだ。

 結果はご存じの通りである。佐藤は第2戦でレフトスタンドにホームランを放った。ルーキーの球宴アーチは史上5人目の快挙。しかも前の4人は田淵幸一、岡田彰布清原和博近本光司と阪神勢が多く、錚々たる顔ぶれ。このうち田淵、岡田、清原の3人はアマ球界屈指のスラッガーとして騒がれた当時の黄金ルーキーで、それゆえの大きな期待に見事に応えたという意味では今年の佐藤と似た状況だった。

 中でも、40代の私にとってはやはり清原和博が強烈だった。西武の怪物ルーキーとして初出場した1986年のオールスター。その第2戦で当時の大洋のエース・遠藤一彦からレフトスタンド上段に球宴初アーチを叩き込んだ。晩年は内角打ちが苦手といわれた清原だが、このとき打ったのはその内角球だった。

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