日大アメフト部にやっぱり晴れない証拠隠滅の疑念 10年前から「部内薬物汚染」の可能性も
日大の事件、「ヤク中」は2人だけだったのか──。
昨年11月下旬、大学側に「大麻と思われるものを7月に吸いました」と自己申告した部員は今回、薬物所持容疑で逮捕された人物とは別で、すでに同大を卒業していることが分かった。
寮で覚醒剤と大麻を所持したとして逮捕されたアメリカンフットボール部の3年生、北畠成文容疑者(21)は、警視庁の逮捕前の任意捜査に、「大麻を買った際に(覚醒剤を)もらった」と説明。警視庁は、入手経路とともに、2人以外にも薬物を使用していた部員がいないか、調べを進めている。
押収された覚醒剤と大麻は、室内のベッドに備え付けられた収納ボックスから見つかった。にもかかわらず、捜査員が寮の屋上をくまなく捜索していたのは、屋上が部員たちの「吸引所」になっていた疑いがあるからだ。
「通常、大麻は1人で使用するよりも、複数人で『回しのみ』するケースが多い。吸引後、すぐに仲間に回すほうが、1本を効率良く使い切れるからです。今回、ブツが出てきてから12日間の“空白期間”があった。その間に証拠隠滅、口裏合わせ、クスリを抜くこともできる。もしすぐに警察が尿検査を実施していれば、他の部員から薬物反応が出た可能性もある。『息子が部員仲間に無理やり、吸うよう言われた』と訴えた保護者もいる。切実な思いだったのでしょう。大学側はそういった声を放置していた。保護者の間で使用疑惑がもたれていた部員は北畠ではなかったことから、他にも使用者がいることも考えられます」(捜査事情通)