その他のコラム
-
後悔しない歯科治療(1)「銀歯」は弊害が多く海外は禁止している
中高年なら、子どもの頃の虫歯治療での選択肢は「銀歯」の一択だったはず。現在でも銀歯は虫歯治療の主流であり、何らかの形で銀歯が残っている成人は、全体の7~8割を占めるとみられている。 「しかし、冷たいものや熱いものを口にすること...
-
認知症の原因物質の蓄積の有無がわかる「アミロイドPET検査」どう活用すべきか
アルツハイマー病発症の引き金となるタンパク質、アミロイドβ。これが脳に蓄積しているかどうかを調べられる検査「アミロイドPET」を受けられる医療機関が増えています。 当院が開業した2018年には、アメリカでは300を超える施設...
-
8歳からアンチエイジング…米国でα世代の子供たちがスキンケアに殺到
アメリカでは8歳〜10歳くらいの、思春期にも満たないアルファ世代の子供たちが、アンチエイジングのスキンケア商品に夢中になっています。一体何が起きているのでしょうか? こうした子供たちが、人気コスメショップ・チェーンのセフォラ...
-
有酸素運動、筋トレ、ストレッチ…健康のために最も良い運動は?
運動が健康に良いことは、多くの科学的研究によって実証されている事実です。年齢や体力などに合わせて、無理なく運動する習慣を持つことは、多くの慢性の病気の予防や、健康長寿に繋がると考えられています。 それでは、どのような運動をす...
-
禁煙を成功させる秘訣は乳製品、果物、甘酸っぱい食品?
喫煙が健康状態に与える影響は大きく、非喫煙者と比べて平均寿命に約10年の差が生じます。一方で、タバコの葉に含まれるニコチンには依存性があることが知られており、禁煙を困難にさせる原因のひとつとなります。 喫煙に対する欲求はまた...
-
がん闘病中の小倉智昭さんが直面…「最後の治療」に垣間見える家族力
がんはいろいろな局面で考えさせられることがあり、家族の力や人間力が問われる病気です。昨年、腎臓がんで左の腎臓を全摘したアナウンサーの小倉智昭さん(76)もそこを実感したかもしれません。朝の情報番組でがんのことなどについて語ったことが...
-
利尿薬が使われる高血圧・心不全・肝硬変には共通点がある
利尿薬が必要となるのは、「水がたまると困る」病態であるときです。 「血圧」が高い原因のひとつに、血液のボリュームが多いことが挙げられます。たとえば、塩分の取り過ぎで血液中のナトリウムが増えると血液は水をたくさんため込んでしまう...
-
【三つ葉】「肝」の働きをサポートして気の巡りを改善し腸の働を整える
外出時、頻繁にお腹の具合が悪くてトイレに行きたくなって困る。便秘と下痢を繰り返して、お腹がいつも不快………。 日常生活に支障を来すことが多い「過敏性腸症候群」。腸の検査をしても問題がないのに、腸の働きに異常が現れる疾患です。主な症状...
-
仕事の効率を高めたければ、ぼーっとした休憩をこまめに取る
以前よりもテレワークが普及したことで働き方は多様になってきています。しかし、テレワークに関するオハイオ州立大学のダッチャーの論文(2012年)では、単調な作業だと6~10%ほど生産性が低下し、クリエーティブな作業だと11~20%生産...
-
水際で患者の命を救う「救急隊」のレベルは確実に向上している
当連載では、これまで「救急救命」について何度も取り上げてきました。ある日突然、重大な病気や事故に見舞われたとき、患者さんの命を救う大きな役割を担っているのが救急隊員で、彼らなくして救急救命医療は成り立ちません。 昨年10月、...
-
関心高まる「美容医療」~トラブルから身を守る(4)クマ取り治療は価格に惑わされない
実年齢よりも老けて見える。疲れている印象を与える──。“見た目年齢”を大きく左右する目の下のクマで悩んでいる人も多いのではないか。これまでクマ取りといえば下まつげに沿って皮膚を切開し行う方法が主流だったが、近年、主流になりつつあるの...
-
関心高まる「美容医療」~トラブルから身を守る(3)PRP療法は混合注入に注意
顔のシワやたるみが気になる──。近年、アンチエイジング目的の美容医療が増え、中でも需要が高まりつつあるのが「PRP療法」だ。自分の血液を用いた治療法で副作用のリスクが少ないとされているが、注意したいポイントもあるという。日本医科大学...
-
足に痛みがあるのに病気が見つからない…どうすればいい?
足の痺(しび)れや痛みの症状で病院を受診しても、はっきりとした診断名がつかないケースがあります。高齢者で考えられるのが「足の老化」です。 足の裏にはアーチと呼ばれるクッションがあり、地面に接地し荷重が加わった際の衝撃吸収を担...
-
レーシック手術は「5分で済みます」に要注意…そんなに早く終わるはずがない
「レーシック手術」とはどんなものか? それは、目の表面にある角膜をエキシマレーザーで1000分の1ミリ単位で角膜の形を変化させ、近視・遠視・乱視の矯正をする治療です。エキシマレーザーは、混合ガスを用いてレーザー光を発生させています。 ...
-
関心高まる「美容医療」~トラブルから身を守る(2)豊胸手術には悪性リンパ腫のリスクも
女性に人気のある美容整形のひとつが「豊胸手術」だ。シリコーンバッグの挿入やヒアルロン酸注入、脂肪注入など、手術法はさまざまだが、例えばシリコーンバッグを挿入した場合、長期の経過観察が大切だという。日本医科大学付属病院美容外科・美容後...
-
呼びかけに応じない状態でも好きなクラシック音楽が流れると目が輝く
「ごめんなさい、間違えてお渡ししてしまったCDを次回の診療の時に戻していただければとお伝えしましたが、やはり聴いているといないとでは、だいぶ変わるから聴かせたいとご家族がおっしゃっていて、着払いでもいいのでCDを送っていただけませんか...
-
急に首も痛くなり上下左右に首を振ることもできなくなった
「何年も前に左腰と膝がしびれるように痛んで、整形外科に通っていたんです。そのときは脊柱管狭窄症と言われ、マッサージや痛み止めの注射でしのいだんですけど、ここにきて急に首も痛くなり、上下左右に首を振ることもできなくなったんです。近所の整...
-
能登半島地震では現地に派遣される医療チームが大幅に増えていた
能登半島地震の発生から3カ月が経ちますが、今も多くの方が避難所に身を寄せて生活されています。その被災地には、地震発生直後から多くの医療従事者が支援活動のために派遣されています。私も2月9~13日の5日間と、2月17~21日の5日間、...
-
関心高まる「美容医療」~トラブルから身を守る(1)美容後遺症外来
近年、美容整形を公表する芸能人が増えたり、さまざまな媒体で大々的な広告が展開されるなど、身近になりつつある「美容医療」。ただ、軽い気持ちで受けた施術が思わぬトラブルを起こし、治療が必要になるケースも少なくないという。日本医科大学付属...
-
100歳で1人暮らし!娘のために楽しみながら料理を作るスーパー母さん
この連載の担当者が、二十数年通っている飲み屋さんへ行った時のこと。コロナ期間中にすっかり早寝になり、夜飲み歩くことが激減したため、その店へ行ったのは本当に久しぶりだったそうです。 突き出しの煮物を食べながら、ふと「(飲み屋店...
-
認知症の患者がたばこを吸っても大丈夫でしょうか?
認知症の親に「たばこ」をやめてもらいたい──。そう考えるご家族は多いのではないでしょうか。たばこは、大量飲酒するほど認知機能の低下速度を速めるアルコールと異なり、認知症とは直接的な関係はないとされています。ですが、たばこには有害物質...
-
「プラスチック」が動脈硬化を引き起こす? NEJMで研究報告
近年、プラスチック製品の環境破壊が注目され、プラスチックの使用量を減らして環境への悪影響を減らそうという試みが広く行われています。ただ、これは自然などの環境への影響であって、自分の体には関係がないと、そう思っている方が多いと思います...
-
ラジオ体操はフレイル対策に効果的!? 日本の研究報告
病気ではないものの、年齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい状態を「フレイル(虚弱)」と呼びます。予防するためには、適度な運動や栄養の管理が重要だと考えられてきました。 ラジオ体操は、日本で最も有名な運動...
-
「利尿薬」を飲むとどうしておしっこの量が増えるのか?
以前、降圧薬についてお話しした際に、おしっこを出すクスリ、「利尿薬」についても触れました。高齢者の中には、継続して利尿薬を服用している方もいらっしゃると思いますが、それがどうして処方されているか考えたことはあるでしょうか? 今回から...
-
見栄晴さんは「下咽頭がん」治療の良好な経過を報告…化学放射線療法の魅力は機能温存
タレントの見栄晴さん(57)が、ステージ4の下咽頭がん克服に向けて治療に励んでいるようです。自らのSNSによれば、入院で受けていた抗がん剤治療を終えて無事に退院すると、府中市・東郷寺のしだれ桜を見に行って、自撮り写真を公開されていま...
-
【イチゴ】「肝」の働きを正常化する春の体調維持に欠かせないフルーツ
木々が芽吹き、日差しも温かくなって春の訪れを感じるようになりました。そんな新しい季節を迎えるというのに、体調がなんだか優れずに困っていませんか? 春は自律神経が乱れて、身体に負担がかかりがち。とくに、シニアはその影響を受けやすく「春...
-
しんどいと感じたら…プラスになる言葉に変えるだけで耐性がアップする
ポジティブマインドを持つことは大事です。 一方で、「ポジティブに考えよう」と言われても、性格が根暗であれば、無理にポジティブに考えるとストレスになりかねないでしょうし、なんでもかんでもポジティブに考えることもトゥーマッチでし...
-
力量あるリハビリ医は「排泄障害」をどのように改善させるのか
以前、お話ししたように、“人間力”を回復させるための正しいリハビリを受けられる回復期病院を選ぶ際は、「力量のある主治医が在籍してるかどうか」が重要なポイントになります。 リハビリ主治医の力量によって患者さんの回復度合いは大き...
-
「チョコレート」が心臓と血管を守るのは本当なのか?
「チョコレート」には心臓や血管に有益な効果がある──。かねて広く知られているトピックです。チョコレートには、フラボノイドの一種であるカカオポリフェノール(カテキンやエピカテキンなど)が豊富に含まれています。カカオポリフェノールには、抗...
-
働き世代 がんになったらお金はどうする~会社員編~(4)住宅ローンの支払いが苦しい…
本連載1、2回に登場した30代会社員Aさん。肺がんで抗がん剤治療を受ける中で気掛かりとなっていたのは、住宅ローンでした。子供2人はまだ小さく、妻は子育てで手いっぱい。高額療養費制度、傷病手当金、加入している健康保険組合の給付金など、...