急に首も痛くなり上下左右に首を振ることもできなくなった
「何年も前に左腰と膝がしびれるように痛んで、整形外科に通っていたんです。そのときは脊柱管狭窄症と言われ、マッサージや痛み止めの注射でしのいだんですけど、ここにきて急に首も痛くなり、上下左右に首を振ることもできなくなったんです。近所の整形外科でレントゲンを撮影したら、椎骨がくっついていると言われました」
急な痛みを訴えながら来院されたのは、78歳の男性の方でした。近々ご友人と海外旅行へ出かけるそうで、その前に治療をしておきたいとのことでした。
過去の病歴を伺うと、痔、前立腺がん、副鼻腔炎、白内障のほか、ガングリオンで足首の手術もご経験されていました。ちなみにガングリオンとは、主に手首や足などの関節にできる良性の腫瘍の一種で、多くの場合は違和感や不快感以外に目立った症状はありません。ただ、まれに神経や血管を圧迫する場合があり、痛みやしびれ、まひなど関節や神経に関連した障害を引き起こすこともある病気です。原因として関節の酷使やストレスなどが挙げられていますが、はっきりとはしていません。
この男性、とにかく座っている時や寝ている時にも、左腰の痛みと左足のしびれがあるといいます。後屈したときには問題はないのですが、前屈したときにはやはり左下肢がつっぱるとのこと。