「ラヴィ・シャンカル わが人生、わが音楽」ラヴィ・シャンカル著、小泉 文夫訳
インド音楽の至宝と称えられる音楽家の自伝。
1920年バラナシ(ベナレス)で生まれた氏は、兄が率いる舞踊音楽団とともにパリに渡り、やがてその一員として演奏旅行に加わる。その頃から、インドの音楽遺産を西洋に伝えたいと願ってきた氏は、やがてアメリカの大学で客員教授としてインド音楽を教え、自身の音楽学校も開設するに至る。世界を巡り、伝道者のようにインドの古典音楽を伝えてきた氏の音楽は、ビートルズやジョン・コルトレーンなど数多くのミュージシャンに影響を与えてきた。そうした半生を回顧する一方で、インド音楽の理論や歴史をも解説する。
(河出書房新社 3400円)