「薬なし、自分で治すパニック障害」森下克也著
強い恐怖や不安を感じるとき、動悸や発汗、窒息感などが表れ、症状の激しさが10分以内に頂点に達するパニック障害。現状では抗うつ薬や抗不安薬が治療に用いられているが、副作用や薬からの離脱の難しさという問題点がある。そこで本書では、パニック障害を心の病ではなく身体の病と捉え、薬に頼らない治療を考えていく。
パニック障害では交感神経の過緊張により全身の筋肉が緊張することがある。そこで有効なのが、漸進的筋弛緩法だ。椅子に座って右手に力を入れて握りしめ、3~4回呼吸して一気に力を抜く。左手、そして肩や足でも行う。筋肉の緊張を和らげることは、精神の不安や恐怖の軽減にもつながるという。
パニック障害の完治を目指す第一歩だ。
(KADOKAWA 780円)