「堕落のグルメ」友里征耶氏

公開日: 更新日:

 次いでおかしな行状を。
「関西人は街場の焼き肉屋から3つ星和食までジャンルを問わず、店にワインを持ち込もうとします。そして、いきなりワインを飲み始め、ビール代をケチる。しかも、そのワインは店のリストに載っていたり、たいした銘柄ではないのですね。店にワインを持ち込む場合、その店にない、あるいはソムリエが喜ぶものといった常識がありません」

 本書では和食やイタリアン、フレンチなどの料理人への直接取材も敢行している。

■ドタキャンが料理人に与えるダメージは大

「そこで仰天したのがドタキャン問題です。みなさん、ドタキャンされると非常に落ち込み、その日の調理のモチベーションに響くとおっしゃる。それだけギリギリのところで切り盛りされているのだと思いますが、ドタキャンが与える心理的なダメージはそこまであるのかとビックリしました。あと、下戸のお客さんでも対応を区別しないという回答にも意外感があり、調理師学校は役に立たない、は納得しました」
“店主はいつも性悪だ!”と著者と店側との過去の仁義なき戦いを白日の下にさらし、“飲食店のわがまま慣習を法に問う”とグルメと法律をからめるなど、従来のグルメ本とはまったく異なった切り口が目を引く本書、「これまでに私が出した本のすべてを上回る最高傑作です」。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭