「学び直しの日常漢字 知っていそうで知らない語源の話」 川口久彦著
「親」を「切る」ことがなぜ「親切」の意になるのか、なぜ酒に弱い人を「下戸」というのか。普段、何げなく使っているそんな二字熟語の語源を解説した漢字テキスト。
「親切」の「親」は、「辛(薪)の原字。木を刃物などで切った生木」と「見」の合成字で、「身近に接している自分の親」、「切」は「ぴったりとくっついて肌にこたえるさま」のことだという。一方の「下戸」の「戸」は、律令制での課税単位で、貧富の差によって上戸・中戸・下戸に分けられ、貧しい家では儀礼などの時に、客に出す料理が少ないことから酒量の少ない人のことをいうようになったものだという。日常二字漢字180語を網羅。
(出窓社 1200円)