「電車でめぐる富士山の旅」甲斐みのり著

公開日: 更新日:

 今や世界の宝となった富士山。山頂まで登る人は、年間30万人、5合目までは400万人、そして山麓一帯には3000万人以上もの人が訪れる人気の観光スポットだ。

 本書は、富士山の登山口へのアプローチに便利な「御殿場」「富士宮」「富士吉田」、そして古来、富士山の絶景を望む場所として愛されてきた「清水」の4つの町を起点にした旅を案内してくれるビジュアルガイドブック。

 まずは、御殿場。山々に囲まれた盆地の御殿場は、冬は寒さが厳しいが、標高が高いため夏は涼しく、多くのセレブたちが別荘を築いてきた。秩父宮親王が戦中・戦後に富士山を眺めながら静養された別邸が公開されている「秩父宮記念公園」をはじめ、元首相の岸信介の邸宅「東山旧岸邸」、元外務大臣・松岡洋右が収集した陶磁器などを展示する「松岡別荘陶磁器館」など別荘巡りを楽しむ。歩き疲れたら、地元産の卵をたっぷりと使った皮に富士山の焼き印が押された「とらや工房」(写真(上))のどら焼きがおすすめ。お土産は昭和初期にアメリカ人宣教師から伝授された製法で作られる「二の岡フーヅ」のハムやベーコンなどはいかがだろう。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…