中川淳一郎「自分が『稼げる男』か47項目でわかる

公開日: 更新日:

■「『稼げる男』と『稼げない男』の習慣」松本利明著

 松本氏の本は有能な男と無能(普通)の男の違いを47項目挙げた書である。人事・戦略コンサルタントが書いた本書、基本的に言ってることは「そりゃそうだよな」と思う常識的な話が多いのだが、改めてこうして文章化され、「稼げる男」「稼げない男」という二項対立を突きつけられると、自分がどちら側の人間かが分かり、絶望するかもしれない。

 ただし、絶望したとしても、本書では「じゃあどうやって行動すればいいのか」の指針も明確に描かれているため、今すぐ意識を変えることができる。たとえば「稼げる男は、上司の立場になりきり、自分が部下を持ったときのことを想像し、考えます」の後に、上司が期待することは概ね5つあると説明し、その項目を箇条書きにしているのである。基本的に私はビジネス書はあまり読まないが、「自分はまともな人間か」の判断基準となる良書である。

「三国志」については、「はだしのゲン」と並び、唯一小中学校の図書館にあった漫画だったから知っている方もいるのではないか。文庫版は、30巻セットで2万400円。アマゾンで全巻を「大人買い」すると、今年の長いGW、飽きずに楽しめることだろう。私も改めて20年ぶりぐらいに読んでみたのだが、若い頃の劉備が案外策士で、人からいかに信用されるか、いや、だまくらかして油断させるかの達人だったかを知って、若い頃には気付かなかった新たな発見があった。中年には中年なりの読み方があると思う。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に