「戦国大名 県別国盗り物語 我が故郷の武将にもチャンスがあった!?」八幡和郎著
南北朝時代の終わりから天下統一までの都道府県ごとの政治史をたどる戦国本。
まずは朝廷や幕府のおひざ元だった京都で権力の座についた武将らの移り変わりを追っていく。丹後は明徳の乱まで山名氏が守護だったが、足利一族で三河守護だった一色氏がこの地を得た。その後、丹後を収めた信長が、明智光秀の与力だった細川幽斎に与える。本能寺の変のあと、光秀は幽斎が味方してくれると信じていたようだが幽斎は拒否。豊臣政権ではそれほど重んじられなかった幽斎だが、息子の忠興らが評価され、細川家は後に肥後熊本の太守となる……。
これまで類書が扱ってこなかった一般の藩の歴史にスポットライトを当てた歴史読み物。
(PHP研究所 800円+税)