「バカボンのパパよりバカなパパ」赤塚りえ子著
天才漫画家・赤塚不二夫の一人娘が、一家の破天荒な歴史をつづったノンフィクション。
赤塚氏が駆け出しの新人時代に女性アシスタント第1号となったのが後の妻で、著者の母親となるママ=登茂子さんだった。そんな両親のなれ初めから、売れっ子になり、超多忙なスケジュールの中でも、スタッフとともに「命がけで面白いことをしよう」と競い合っていたといういたずらの数々、浮気相手とママの対決、そして超がつくほどのマザコンだったパパの素顔など、楽しかったことも悲しかったことも赤裸々に明かす。「オレはね、笑われながら死にたいの」と生前言っていた通り、作品以上にギャグ的生き方を貫いた天才の生きざまに脱帽。
(幻冬舎 690円+税)