ロックフェラーも恐れるチャイニーズ・フリーメーソンの存在
「フリーメーソン」といえば、社会的地位の高い者たちで構成される秘密結社。全世界に600万人の組織員を持ち、世界を裏で操る陰謀論の主役といわれる存在だ。
ところが今、それ以上に力を持つ秘密結社が登場している。フリーメーソンの9倍以上の組織員を抱え、別名“チャイニーズ・フリーメーソン”とも呼ばれる「洪門(ほんめん)」だ。鈴木勝夫著「秘密結社 チャイニーズ・フリーメーソン」(宝島社 1200円+税)では、國際洪門日本國総会会長を務める著者が、その全貌を語っている。
中国で洪門が結成されたのは17世紀ごろ。清に反旗を翻し明の復興を目指す「反清復明」を掲げた反政府組織であった。しかし、その活動は中華民国、そして中華人民共和国に至っても脈々と続き、現在では体制を支持する衛星政党「中国致公(ちこう)党」としても存在を明らかにしている。
2011年、アメリカで起きた国債の債務不履行騒動は、“アメリカ発の世界恐慌か!?”と日本でも大きく報道された。実は、この騒動のバックにはロックフェラーとロスチャイルドが暗躍しており、米国債をチャラにして世界経済をイチからつくり直そうと画策されていたという。
しかし、これに待ったをかけたのが洪門だった。何しろ、中国は当時世界一の米国債保有国であり、債務不履行が現実化すれば日本円にして100兆円が紙くずになる。
そこで、洪門は動いた。「現在の金融制度を破壊する気なら、次の金融システムは洪門が握らせてもらう」と、ロックフェラーとロスチャイルドに対して脅しをかけたのだ。金融と石油を握ることで世界の覇者となった両者にとって、華僑の絶大な資産をバックにする洪門に金融を握られることは避けなければならない。矛を収めるしかなかったわけだ。
こうして、債務不履行と世界恐慌の危機が回避されたのだと本書。世界第2位の経済大国となった中国の影響力は、“裏”の世界でも拡大の一途をたどりそうだ。