「世界の学者が語る『幸福』」レオ・ボルマンス編、猪口孝監訳、藤井誠二ほか訳
世界50カ国の研究者が、それぞれの視点から幸福を見つけ、それを維持するための方法を説いた幸福論集。
デンマークの経済学者クリスチャン・ビョルンスコフ氏は、人は経済的・政治的変化に驚くほど早く慣れてしまうから、幸福に民主主義や所得の平等などは重要ではないと断言。幸福への助言として「人生の主導権を持ち、責任を負い、なおかつその人生は自分で変えることができることを意識しよう」と語る。
その他、お金で買った幸福はすぐに消えるから人間関係に投資せよというオーストリア人心理学者や、幸福をもたらすのは「与えることか、それとも受け取ることか」を論じるイタリアの2人の教授など。百人百様の幸福へのレシピを収録。(西村書店 2200円+税)