「『排便力』をつけて便秘を治す本」松生恒夫著
厚労省の調査によると、日本で便秘に悩んでいる人は推計475万人。無自覚な人や隠している人を含めると、その数はさらに増えるとみられている。
近年は、70歳以上の高齢者の便秘も急増しているという。
排便が滞り、お腹が張ったり、ガスがたまったりするだけでもつらいが、放置しておくと、大腸がんのリスクがアップする。また、便秘によって腸内環境が悪化すると、免疫力が低下して、さまざまな病気にかかりやすくなる。
そんな便秘を改善するために、薬に頼っている人も多いが、長期間にわたって服用していると本来の「排便力」が低下してしまうという。
本書では、下剤の効果的な使用法に加え、薬に頼らずに排便力を取り戻す方法を紹介。「1日3食きちんと食べる」「就寝3時間前に食べ終える」といった食事のルールや、腸のぜん動運動を起こしやすくする「腹筋運動」、腸管運動を活発にする「腸もみ入浴」など、便秘を治すための方法が網羅されている。(光文社 640円+税)