「内通者」堂場瞬一著

公開日: 更新日:

 千葉県警捜査2課の係長・結城は、部下らと堤防の補強工事を巡る収賄容疑で建設会社の藤本と県庁土木局の部長・会田の内偵を続けていた。きっかけは建設会社の社員・椎名からの内部告発だった。藤本と会田が通じていることは明らかだが、決定的証拠がつかめない。

 2人の監視を続ける中、教員をしている結城の妻が学校で倒れ急死。悲しみから逃れるように捜査に戻った結城に、いつもは刑事の花岡を通じて情報をもたらす椎名が、接触してきた。椎名の情報通り、入札前夜、藤本と会田に動きがある。一方、母の葬儀を終え下宿先に戻った結城の娘・若葉は、見知らぬ男から電話で「あんたは結城の娘じゃない」と告げられる。

 名手による徹夜必至の長編警察小説。(朝日新聞出版 760円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…