男のカンタンご飯本特集
“弁当男子”や“料理男子”という言葉が生まれているが、昨今では料理ができる男に対する女性の評価は非常に高い。妻が具合の悪いときに「俺のメシは?」などと言っている夫は、いずれ捨てられてしまう恐れもある。そこで今回は、まったく料理をしてこなかったという諸兄にも役立つ、カンタンご飯本4冊を紹介しよう。
食事とは毎日するもの。だから、料理も基本的には毎日するものだ。気が向いたときにだけ、丸一日かけて凝った料理を作ればいいというわけにはいかない。
毎食違う献立を考え、何品かの料理を時間をかけずに効率よく作るのは、意外に骨が折れる仕事なのだ。
そこで、田内しょうこ著「『今日も、ごはん作らなきゃ』のため息がふっとぶ本」(主婦の友インフォス 1400円+税)では、料理の手間や時間、そして食材まで、ちょっとずつ減らして“面倒くさい”を解消できる50のアイデアと96のレシピを紹介。楽しく、簡単に、かつおいしい料理を作るためのヒントを教えてくれる。
料理初心者が最初に陥りやすいのが、「アレがないから作れない!」というワナ。レシピ本には、甜麺醤に紹興酒に生クリームなど、冷蔵庫には常備されていない材料がたびたび記載されているもの。わざわざ買いに行くのも面倒だし、買っても一度きりしか使わない場合も多く、ここでくじけてしまいがちだ。
しかし、料理はそれほど窮屈なものではない。“ない”ものは“ある”もので簡単に代用ができるのだ。甜麺醤なら、味噌とみりんで代用可能。紹興酒も普通の日本酒でOKだ。生クリームなら牛乳で事足りる。コクが足りなければここにバターを加えればいい。また、煮魚を作りたいのに臭みを取るショウガがないという場合は、梅干しやネギで同じ効果が期待できる。フライを作りたいのにパン粉がないなら、小麦粉を炭酸水で溶いた衣をつけてフリッターにしてしまおう。「こうでなくちゃ」という固定観念を捨てれば、料理はもっと手軽になる。
忙しいと面倒になるのが、献立の中の汁もの作りだ。そんなときは、わざわざ鍋で作らなくて済む“自家製インスタント汁もの”のレパートリーを持っておくといい。
「もずくとちくわの中華スープ」は、お椀に生のもずくと小口切りのちくわ、鶏がらスープのもとと醤油を加えてお湯を注ぐだけ。ちぎった水菜とベーコン、顆粒コンソメにお湯を注げば「水菜とベーコンの洋風スープ」の出来上がりだ。「今日は納豆ごはんだけでいいか……」という疲れた日でも、こんな汁ものさえあれば一気に献立の格が上がる。
他にも、同じ材料を使っても調味料を変えるだけでまったく違う献立になる「魔法の味付け」や、包丁もまな板も使わずに作る超簡単副菜なども紹介。今すぐに試したくなるアイデアが満載だ。